岩手県陸前高田市役所

察報告書

議員名 浜崎太郎

視察日時

平成24年4月18日(水)

視察先

岩手県陸前高田市役所
沼田地区災害廃棄物二次選別場

説明者

陸前高田市民生部市民環境課環境安全係 係長 金濱 幹也様
                   主査 伊東 千春様

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陸前高田市役所は震災で被災し、新庁舎がプレハブにて高台に設置されている。

陸前高田市で発生した災害廃棄物は、被災した建物を解体・撤去する段階から分別を徹底し、一次仮置き場における粗選別、二次仮置き場における手選別と破砕を効率よく実施し、太平洋セメント大船渡工場の焼却炉を中心とした処理を進めている。23年7月の県議会で太平洋セメントの焼却炉を使い処分することが決定した。陸前高田市には 92.6万tの災害廃棄物が発生していて、これは市の一般ごみ量の175年分相当の量である。現在瓦礫量の再計測を県と共同で実行していて、推定では現在量の1.5倍となる模様。

柱材角材と可燃物は焼却処分を行い、コンクリートがらは埋め立てに使い処分している。金属くずは売却。焼却した灰は岩手県内陸部の処分場に埋めるが、ほとんどがセメントの原材料として混ぜるので灰は残らない。可燃物はあと2年で処理が完了する見込みである。

セメント焼成により廃棄物を処理するためには塩素濃度を0.1%以下にする必要があるため、太平洋セメント大船渡工場の横に除塩施設を建設して廃棄物から塩素を除去し、セメント焼成により処理するので燃え殻等はほとんど出ないことになる。

分別と破砕が重機を使って計画的に進んでいる。

分別と破砕が重機を使って計画的に進んでいる。

分別と破砕が重機を使って計画的に進んでいる。

分別と破砕が重機を使って計画的に進んでいる。

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また、陸前高田市は焼却炉を独自で作る必要が無く、その工程が無い分、宮城県よりも処理が進んでいると感じた。太平洋セメント大船渡工場までは、船で運んでいて一回当たり3,000t運搬でき、かなり効率的である。冬場の天候の具合で現在10日に1回の割合で運搬しているが、今後、割合は増える模様。陸路は大型トラックがまだ通れない箇所がある。

現在、処理が進んでいないものは不燃物と津波堆積物(砂やヘドロ)である。これから県と協議をしてこれらの処理の仕方を決定していく予定である。

平成23年7月12日の災害廃棄物の放射線分析結果を公表しているが、その中で特にセシウム値が高い繊維については処理が出来ていない。また、沼田地区二次選別場の空間放射線量を週1回、測定し公表している。その値は、地区内5か所で各々、地上5cm、50cm、100cmを測定し、およそ0.14から0.23シーベルトの範囲で計測されている。

被災した旧市役所

被災した旧市役所

微生物の発酵で燻ぶる瓦礫の山

微生物の発酵で燻ぶる瓦礫の山

残された一本松

残された一本松

この海岸線にあった松原がすべて消えた

この海岸線にあった松原がすべて消えた

視察の感想・所見

陸前高田市内に入ると、街の中の瓦礫処理は100%済んでいると感じる。残されているのは旧市庁舎などの比較的大型の建物のみである。また、二次選別場の処理の状況も計画的に進んでおり、また、場内の区分別の役割がはっきりとしていて、スムーズに作業が進んでいると感じた。宮城県と比べ、廃棄物量が少ないことは理解しているが、作業工程などを比較してみると岩手県の方が迅速に対応できている。これは、県と市、町の連携が密にとれているのが理由に挙げられるのではないか。また、宮城県では焼却した灰の行き先(自県の最終処分場や県外処理)が無いので困っているとしているが、岩手県ではセメント焼成で焼却灰はほとんど出ないという大きな違いがあることに正直驚きを感じた。宮城から処理について視察は来ているのかと金濱係長にお聞きしたら、同じ東北からはありませんね、と返事が返ってきた。もっと、首長・行政同士が情報交換をして対応していくことが必要と感じられた。

1960年に起こったチリ地震で起こった津波がどこまで押し寄せたかを基に市の安全基準を作っていた。旧市庁舎がある場所にはチリ地震の時は、津波が来なかった。今回多くの犠牲者を出した原因は、沿岸部より内陸部の住民が逃げなかったことによるものが大きいそうだ。

また、陸前高田市議会だよりを拝見すると、放射性セシウムの現状は・震災後の教育環境について・震災後の住宅環境について・県立病院の早期再建について・被災者の相談窓口について・仮設住宅の入居期限延長を・市長の考える復興再生の基本理念は・被災分の農業振興は・今後の防災対策は・漁業復興対策は・瓦礫処理について・災害道路について・再建を目指す事業者に支援を・大津波の総括と記録を後世に残す・国の動きは・ 以上のようなことが議題で挙げられている。

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